当店の本店は徳島県名西郡石井町という小さな街にあります。
1936年の創業以来、常に新しいフィールドにチャレンジしてきました。
創業者 阿部義貞が開業して25年後。商売の環境が変わり、駅前に店を出すことが重要になってきていました。2代目 阿部恵は本店の移転を決断します。
創業57年目の徳島駅前出店。小さな町の写真館が徳島の中心に出店するというのは大きなチャレンジであり失敗すれば倒産の可能性もありました。
それまでは家族経営でしたが、3代目 阿部浩之 宏子の代で20人のスタッフが支える会社へと拡大します。
神戸に出店して失敗したこともあります。大阪で取引先の結婚式場が倒産し巨額の損失を出してしまったことも。
それでも、小さな会社が生き残るには挑戦し続けるしかありません。
創業74年目にあたる2010年には大阪へ進出。
最近はオシャレで自然な写真を残したいという要望が増えているので、ヘアメイクや衣装や背景に至るまでもプロデュースしています。
経営理念である「今日だけではなく10年後100年後にも笑顔を届ける」を大切にしながら、
世の中に必要とされるフォトスタジオとして創業100周年を目指して挑戦してまいります。
あなたの10年後、100年後のために
笑ってと言わずに笑顔を引き出す
4代目の阿部拓歩と申します。
僕が駆け出しのプロフォトグラファーとして仕事を始めた頃の話です。
結婚式の現場に行くと先輩のフォトグラファーが新郎新婦さんに対して
こんな言葉を投げかけているのをよく耳にしていました。
「もっと笑顔を下さい」「幸せなんだから笑いましょう」
幸せな笑顔をフォトグラファーにくれる人。笑顔を作ってくれる人。笑えなくて真顔になってしまっている人。
カメラマンが笑顔でとリクエストしたらモデルがそれに答えるのが常識なのだそうです。
でも、面白くもないのに笑えと言われて笑えるはずもないと僕は思います。
これまでモデルや芸能人、文化人に実業家などを撮影してきた中で分かったことがあります。
それはモデルの笑顔を撮ることは難しくないということです。
なぜなら、彼女たちは自分がどういう風に写れば魅力的に見えるのかを知っていて、撮られることが大好きなのです。
けれど、撮られる事が得意でポーズを決めることが出来る人は少数派です。
あなたはどうでしょうか。撮られることが大好きでしょうか。あなたのパートナーは??
おそらく全員が撮られるのが大好きなんていう家族は殆どいないのではないでしょうか。
僕たち阿部写真舘では結婚するお二人の自然な笑顔を残したくて撮影時に大切にしていることがあります。
それは自然体だということ。
そのために「笑ってと言わずに笑顔を引き出す」こと。
写真にはその時の気持ちが残ります。
例えば、高校時代の写真を見返した時。
あの時は悔しかったとか、悲しかったとか、嬉しかったとか・・・物理的には写ってもいない感情が思い出されるのです。
僕たちは「無理やり笑わされたという思い出」を写真に閉じ込めて欲しくありません。
「あの時は幸せで笑顔いっぱいだったよね。」
10年後に見返した時にそういう風に思い出してほしいのです。
だから撮影現場は楽しくなければならない。どんなに写真が苦手な人でも自然に笑顔になれる。そんな現場をスタッフ全員で作らなきゃいけない。
写真は世の中の役に立つための手段。つまり、写真を通じてあなたの幸せな体験を残すことが僕たちの仕事です。
私達のポリシーである「笑ってと言わずに笑顔を引き出す」という言葉にはそんな想いを込めています。